迅速に審査を通過するために押さえたいファクタリングの手続き

ファクタリングがほかの資金調達方法と異なる点は、とにかく素早く現金を手に入れられる点にあります。ただ、ファクタリング会社であればどこでも迅速に対応してくれるというものではありません。業者選びをきちんと行うと同時に、利用者側も審査がスムーズに進むように協力する必要があります。審査の基本的な流れを理解したうえで、どのような点に気をつければよいかを押さえておきましょう。スピーディーに審査を行ってもらうためのポイントについて解説します。

申込から入金までの基本的な流れ

ファクタリングを有効活用するためには、申込から入金までの流れをしっかりと押さえておく必要があります。ファクタリングサービスを利用するときには、電話やメールを通じて申し込みを行いましょう。連絡先を確認するためにホームページをチェックして、信頼できる業者かどうかをよく判断することも大切です。会社の所在地や電話番号などの基本的な事項を確認したうえで連絡をとってみましょう。最初に問い合わせを行った段階で、簡単な仮審査を行う業者もあります。

会社の状況や他社からの借入状況、資金の用途や売掛債権に関する情報などを尋ねられるので、きちんと回答できるようにしておきましょう。あらかじめ手元に資料を用意しておくと、スムーズに答えられるので問い合わせを行う前に準備も必要です。そして、業者側から指示があった書類の提出を済ませると面談を行うことになります。対面での面談を拒んでくる業者がいれば悪徳業者である可能性が高いので、契約を進めてしまってはいけません。ファクタリング会社を訪れて契約内容や手数料などの説明を受けたうえで、不明な点はどんどん質問しましょう。面談が終わると審査の結果が伝えられ、売掛債権の買取額などに問題がなければ正式に契約を交わすことになります。

そして、利用者側が指定した口座に買取額から手数料が差し引かれた金額が振り込まれて、一連の手続きは完了するのです。2社間ファクタリングの場合は、その後に売掛先から売掛金が振り込まれてきたら、速やかにファクタリング会社に送金を行います。3社間ファクタリングの場合は、売掛先が直接ファクタリング会社に売掛金を振り込むので、利用者側での手続きは必要ありません。2社間と3社間での契約の違いを押さえることによって、状況に応じて使い分けができるでしょう。

また、ファクタリング契約は基本的に償還請求権がつかないのが一般的です。償還請求権とは、売掛先が倒産などによって支払い不能に陥ったときに、利用者側が債務を弁済することを指します。売掛債権を活用した資金調達方法としては手形割引もあるものの、融資の形で契約を行うため償還請求権が設定されているのです。この場合は売掛先に万が一のことがあれば、債務を弁済しなければならないリスクもあるので充分に注意しておきましょう。その一方で、ファクタリングでは業者に売掛債権を買い取ってもらった後、利用者側は将来的なリスクを負うことはありません。

業種によっては1件あたりの売掛債権の金額が大きくなるため、売掛金が回収できなくなってしまえば、経営に与えるダメージも大きくなります。ファクタリングは単に資金調達を行うだけでなく、将来的な経営リスクも軽減させることができる点を念頭に置いておきましょう。ファクタリングの基本的な手続きの流れを把握したうえで、会社の経営状況や財務内容に応じて効果的に活用していくことが大切です。

 

必要な書類や情報をあらかじめ整理しておく

ファクタリングの手続きをスムーズに進めるには、審査で必要となる書類をきちんと整えておくことが大切です。審査を進めるためには、すべての書類がそろっている必要があるので早めに準備をしておきましょう。必要書類としてあげられるものは、商業登記簿謄本・印鑑証明書・決算書のコピー・売掛債権や売掛先に関する書類・身分証明書などとなっています。商業登記簿謄本と印鑑証明書は法務局で取得できるので、申込を行う前に用意しておくと良いでしょう。決算書のコピーは基本的に直近3期分が目安となります。決算日から半年程度の日数が経過している場合には、試算表の提出も求められることがあるので、担当者に確認をしておく必要があるでしょう。

また、売掛先との関係を示すために業務委託契約書や通帳のコピーも用意します。売掛金が定期的に回収できているのかを確認するための資料です。売掛債権に関する資料としては、発注書や請求書といったものが該当します。ファクタリング会社によって必要となる書類の種類も異なるので、担当者と緊密に連携をとりながら漏れなく準備しましょう。また、書類の内容について正確に答えられるように情報を整理しておくことも大切です。書類の提出が遅れたり、内容に不備があったりすれば審査が長引いてしまう可能性もあります。スムーズに手続きを進めるためにも、早めに準備することを心がけましょう。

売掛債権に関する情報は、業者に対して正確に伝えることも大切だといえます。それは、ファクタリングでは売掛債権の信用力が重視されるため、信用力が高ければ手数料を割り引いてもらえる可能性もあるからです。ファクタリング会社の視点からすれば、売掛債権に対する未回収リスクを負うため、利用者が考える以上に慎重になってしまう部分もあります。客観的な判断による書類をきちんと提出することによって、業者としても前向きに審査を行ってくれるでしょう。

 

2社間ファクタリングの場合の手続き

2社間ファクタリングでは、利用者と業者との間で契約を交わすことになります。売掛先が契約に直接関与することはないので、ファクタリングを行った事実が知られてしまうことはありません。ファクタリングは合法的な資金調達方法であるものの、日本ではまだ馴染みが薄い部分もあるので風評被害を受けてしまう可能性もあります。「売掛債権に手をつけなければならないほど、資金繰りに困っているのか」といった誤解を売掛先から受ける恐れもあるでしょう。そのため、売掛先との関係悪化を心配する場合には、2社間ファクタリングを利用するほうが無難です。

2社間での契約の場合は、売掛債権に対する信用調査に手間がかかってしまうため、3社間での契約の場合と比べて手数料が割高となります。一般的な相場としては10~30%となっており、さらに債権譲渡登記のための費用も発生する点を押さえておきましょう。債権譲渡登記は利用者が売掛債権を二重譲渡するのを防ぐためのものであり、司法書士に依頼するための報酬が必要となります。審査を経て契約が完了すると、買取額から手数料などが差し引かれた金額が利用者の指定口座に振り込まれる流れです。そして、売掛先から入金があった段階で、速やかにファクタリング会社に送金を行って契約が完了します。

2社間ファクタリングでは売掛先が契約に関与しない分だけ、スピーディーに審査を進めてもらえます。業者にもよるものの最短で即日、遅くても数日中には入金してもらえるはずです。早期に資金調達を行う必要があるときには、2社間ファクタリングの利用を検討してみましょう。ファクタリングの審査を迅速に進めるためには、状況に応じて契約形態を考えることも大切になります。

 

3社間ファクタリングの場合の手続き

3社間ファクタリングの手続きは、利用者と業者のほかに売掛先も契約に直接かかわります。特徴としては売掛先が関与することで、売掛金の未回収リスクが軽減される点です。そのため、2社間ファクタリングよりも手数料が安く、一般的な相場では1~5%となります。ただ、3社間で契約を結ぶためには売掛先の承諾が欠かせない点を押さえておきましょう。売掛先に出向いて説明をする必要があるため、どうしても時間がかかってしまうところがあり、即日入金は難しいといえます。業者によっては売掛先に同行してくれるところもあるので、必要に応じて依頼してみると良いでしょう。

業種によってはファクタリングサービスを活発に利用している場合もあるので、売掛先の承諾が得られそうな場合は3社間での契約を行ってみると資金調達のコストを抑えられます。売掛先が承諾してくれるか不安な場合には、一人で悩んでしまうのではなく、ファクタリング会社に気軽に相談してみましょう。実績のある業者ほど、さまざまな事例を取り扱っているので利用者に適切なアドバイスを行ってくれるはずです。業種や業界によって、ファクタリングに対する意識も異なってくる面があるので、担当者とのやりとりを重ねながら、最適な方法を選ぶようにしましょう。

 

担当者とのコミュニケーションが大切

ファクタリングの手続きを円滑に進めていくためには、担当者とのコミュニケーションが何よりも大切です。即日入金を希望する場合はその旨をしっかりと伝えて、担当者の指示に従うようにしましょう。ファクタリングは商取引である以上、お互いの信頼関係を深めていくことが重要でもあります。「審査を確実に通過させたい」という気持ちが前のめりになってしまって、虚偽の申告を行ってしまわないようにしましょう。虚偽の申告をしてしまったことが発覚すれば信頼関係が崩れてしまい、審査にも悪影響が出てしまうでしょう。

そもそも、ファクタリングの審査では売掛債権の信用力が重視されるので、利用者側の会社の状況はあまり問題となりません。したがって、決算内容や債務の状況などを虚偽申告したとしても、それによって審査が有利に働くわけではないということです。不誠実な対応をとっても、結局は不利な立場に追い込まれてしまうだけなので、担当者に対しては誠実に向き合っていくようにしましょう。売掛債権の信用力や経営者自身に問題がなければ、業者としても積極的に買取を行っていきたいと考えてくれるはずです。

特に、初めてファクタリングサービスを利用する場合には、担当者とのコミュニケーションは大切になります。優良な業者であれば、それまでに数多くの事例を見てきているので、利用者に対して親身になってアドバイスを行ってくれるでしょう。契約を行うにあたって不明な点は曖昧なままにせずに、些細なことでも担当者に尋ねることが大切です。やりとりを積み重ねていくことによって、担当者との間に信頼関係ができ、迅速に審査を通過させることにもつながるでしょう。

 

スピーディーな審査の実績がある業者を選ぶ

審査を迅速に通過するためには、スピーディーな審査の実績がある業者を選ぶことが肝心です。サービス利用の申込から実際の入金までにかかる時間は、業者によって異なる面があります。最短で即日入金を行ってくれるところもあれば、入金までに1週間程度かかってしまうところもあるのです。できるだけ早く資金調達を行いたい場合は、即日入金の実績のある業者のなかから、利用するところを選んでみましょう。業者を選ぶときのコツとしてはインターネットなどを通じて、業者に関する口コミや評価を可能な限り収集してみることが大切です。実績のある業者であれば、それだけこれまでの利用者数も多いので、さまざまな情報を集められるでしょう。

業者のホームページを閲覧して、過去の実績や利用者の声を確認してみるのも良いでしょう。また、ファクタリングの利用が盛んな業界であれば、取引先に尋ねてみるのも一つの方法です。実際に利用した人の意見を聞くことによって、客観的な判断が行えるでしょう。優良な業者を見つければ長く付き合っていけるので、時間をかけてしっかりと探していくことが大切です。同じ業者の利用回数が多くなれば、手数料を割り引いてもらえることもあるので、利用者側にとってメリットは大きいといえます。

ファクタリング会社によって審査の基準は異なるものの、基本的には売掛債権の信用力が重視されるものです。債権の未回収リスクが低い上場会社や政府系機関に対する売掛債権であれば、ファクタリング会社も安心して買取が行えます。業者のホームページを確認するなどして、これまでの買取実績を閲覧することで利用する業者を選んでみましょう。

 

大口の申込は審査に時間がかかってしまう

ファクタリングサービスを利用する際に気をつけておきたい点は、大口の申込には審査のために多くの時間を必要としてしまう点です。大手銀行系のファクタリング会社であれば、1億円程度までの大口の審査も受け付けています。しかし、売掛債権の額面が大きくなるほど、審査のために必要となる時間も増えてしまう点には注意が必要です。金額が大きくなればファクタリング会社が負うリスクも増大するため、審査自体が慎重になる傾向にあります。何度もやりとりを重ねることが多くなり、結果的に資金調達するまでの時間が長くなってしまうでしょう。

資金調達を急ぐときには、大手のファクタリング会社よりも中小規模の業者を利用することを意識してみることも大切です。そのうえで、小口の売掛債権の買取依頼を行うことによって、審査にかかる時間を早められます。大手企業や政府系機関に対する売掛債権であれば信用力も高いので、審査もスムーズに進められるでしょう。ファクタリングサービスを利用するときには、買取を依頼する業者の規模を考えたうえで、信用力の高い売掛債権を選ぶようにしましょう。

ファクタリングは短期的な資金繰りの改善に向いている資金調達方法であるため、多額の資金が必要となる場合は別の方法を検討してみると良いでしょう。ファクタリングを行うことによって、資産のオフバランス化を図ることができるので、結果的に会社の財務体質を強化することにもつながります。財務内容を良い方向に持っていくことで、金融機関から融資を受けられる可能性も高まるのです。設備投資など多額の資金が必要となる場合は、銀行融資なども検討してみるようにしましょう。会社の経営状況に併せて、柔軟に対応していくことによって、結果的にファクタリングのメリットを活かせるはずです。

 

即日入金を希望する場合に押さえるべきポイント

即日入金を希望する場合には、実績のある業者を選ぶと同時に、利用者側も押さえておくべきポイントがあります。即日での入金を希望するときは、まずその旨を担当者にしっかりと伝えておく必要があります。ファクタリングの審査は基本的に、書類がそろった順番に審査が行われるので、何も伝えないままでいると審査を後回しにされてしまう可能性もあります。そして、即日入金は銀行の営業時間となる15時が基準となるため、審査にかかる時間を考慮すれば申込は午前中なるべく早い時間に行ったほうが無難です。審査には2~3時間は必要になるので、午後に申し込むと入金は翌日以降になってしまう可能性が高いでしょう。

審査をスピーディーに進めるためには、担当者とのやりとりを緊密に行って、利用者側も積極的に協力していく姿勢を示すことが肝心です。必要となる書類を漏れなく提出して、業者側が審査を行いやすい状況を整えるようにしましょう。また、初めてファクタリングサービスを利用するときには、小口の売掛債権の買取を依頼するのもポイントです。大口の売掛債権だとファクタリング会社の審査も慎重になってしまうので、まずは小口の申込を行って利用実績を作っていくことも重要だといえます。ファクタリング会社との取引を何度も重ねていくうちに信頼関係も築けるので、初めのうちは小口での利用を念頭に置いておくと良いでしょう。

即日入金を希望する場合は、基本的に売掛先の承諾を必要としない2社間ファクタリングとなります。一般的には手数料が割高になってしまうため、ファクタリングを利用したときにどれくらいの現金が手元に残るのかを試算しておくことも大切です。優良な業者であれば、手数料や実費負担分の費用を明示してくれるので、項目や金額についてきちんとチェックしておきましょう。

 

審査をきちんと行わない業者の利用は避ける

ファクタリングサービスを利用するときには、業者選びも大切なポイントになってきます。「すぐに現金化したい」という気持ちが湧いてしまうあまり、契約する業者をしっかり選んでいないと、後からトラブルを招いてしまう恐れもあるからです。たとえば、提出する書類がほとんどなく審査を行うような業者には注意が必要です。利用者側からすると手続きが面倒ではなく、審査を素早く行ってくれる業者は一見魅力的に見えます。しかし、たとえ即日入金に対応している業者であっても、審査には一定の時間を必要とするものです。ろくに審査も行わずに、すぐに振込を行ってくる業者については警戒しておきましょう。

業者のなかには、ファクタリングであることを装ったヤミ金業者もいるため、充分注意しておく必要があります。ファクタリングは本来、売掛債権の売却によって資金調達を行う手法であるため融資ではありません。無登録の貸金業者も存在しており、利息制限法で定められた年利20%を超える違法な金利で貸付を行う業者もいます。過去の判例では、ファクタリングではなく金銭消費貸借契約であるとみなされた事例もあり、悪徳業者に対する厳しい判決が下された例もあるのです。

業者との契約において不審な点を感じたときは、契約をそのまま進めてしまわないようにしましょう。契約を結んでから悪徳業者であることがわかったときには、司法書士や弁護士などの専門家に速やかに相談をすることが大切です。また、利用者側もファクタリングの基本的な仕組みを理解して、知識を身につけておくこともトラブルを回避するための予防策となります。いずれにしても、審査をきちんと行わない業者の利用は控えることが重要です。

 

利用者側の協力も意識しておくことが大事

ファクタリングを効果的に活用すれば、早期に資金繰りを改善していくことに役立てられます。ただ、迅速に審査を通過するためには業者に頼り切ってしまうのではなく、利用者側も積極的に協力していく必要があるでしょう。担当者とのコミュニケーションをしっかりと行って、誠実な姿勢で向き合っていくことが何よりも大切です。提出すべき書類を漏れなく準備したり、担当者からの質問にきちんと答えたりすることを意識しておきましょう。

ファクタリング会社としても、利用者に数多くサービスを活用してもらうことで収益を上げていくことができるので、基本的には前向きに対応してくれます。ただ、業者のなかには不当な請求をしたり、違法な金利で貸付を行ったりする業者もいるので警戒も必要です。信頼できる業者を見極めるためには、普段から情報収集を怠らないようにしましょう。Web上での口コミや評価、業者のこれまでの実績をきちんと確認することによって、どの業者を利用するべきか判断することが重要です。悪徳業者に引っかかってしまうと、資金調達を行えないだけでなく、さまざまなトラブルに見舞われてしまう恐れもあります。資金繰りの改善を急ぐ場合であっても、業者選びは慎重に行いましょう。そのうえで、迅速に審査を通過するためのポイントを押さえて、行動していくことが大切です。