売掛債権を活用した資金調達!ファクタリングと譲渡担保の違い

会社の資金繰りを改善する一つの方法として、ファクタリングは有効な手段です。しかし、ファクタリングとよく似た仕組みとして、「売掛債権譲渡担保」というものがあります。両者の違いを理解するためには、それぞれの基本的な仕組みを把握しておくことが大切です。経営状況に合わせて適切に活用していくことで、経営を手助けする手段となるでしょう。ここでは、ファクタリングと売掛債権譲渡担保の共通点と違いについて詳しく紹介していきます。

ファクタリングと譲渡担保の違い1:契約内容

ファクタリングと売掛債権譲渡担保の異なる点として、契約内容の違いがあります。ファクタリングは、利用者が保有する売掛金などの売掛債権をファクタリング会社に譲渡する契約です。つまり、保有している資産を売却して買い取ってもらうことによって、現金化する手法ということになります。その一方で、売掛債権譲渡担保は保有する売掛債権を担保として融資を受ける契約なのです。したがって、利用者は売掛債権を手放すことなく、借入を行うことになります。
一般的な融資は不動産を担保にしたり、保証人をつけたりするものです。売掛債権譲渡担保の場合では、不動産や保証人の代わりに売掛債権が担保となる仕組みである点を理解しておきましょう。「売掛債権を売却するか」「担保にして融資を受けるか」が両者の違いとなるのです。

 

ファクタリングと譲渡担保の違い2:業種

運営する業者の業種の違いにも注目しておきましょう。売掛債権譲渡担保を行う業者は貸金業者という位置付けになります。その一方で、ファクタリングは金銭を貸すわけではないため、ファクタリングを行っている会社のすべてが貸金業者というものではありません。なかには、一見ファクタリング業者であるかのように装っている悪徳業者もいるので注意が必要です。売掛債権を担保として高金利で貸付を行い、問題となっているケースもあります。売掛債権を担保として融資を行う場合には、貸金業法や利息制限法が適用されるため、20%以上の利息を取ることは違法なのです。
契約のやりとりを進めるなかで、悪徳業者と気づいたときには契約してしまってはいけません。また、「契約書の控えを渡してくれない」「後から根拠のない費用を請求された」といった場合には、弁護士や司法書士などの専門家に相談をしましょう。悪徳業者のなかにはヤミ金業者であったり、暴力団とつながっていたりもするケースもあるため、専門家の協力を仰ぐことが大切です。

 

ファクタリングと譲渡担保の違い3:手数料と利息

ファクタリングと売掛債権譲渡担保の違いには、手数料と利息の部分もあります。ファクタリング会社の利益は、ファクタリングの利用者から支払ってもらう手数料です。一般的には、2社間ファクタリングの場合は10~30%、3社間ファクタリングの場合は1~5%となっています。その一方で、売掛債権譲渡担保の利益は、貸付金額に対する利息です。利息制限法により、利息上限は20%と決まっており、その範囲内でそれぞれの業者が自由に設定しているのです。
手数料にしても利息にしても、売掛債権の信用度が高ければ低く抑えられる可能性もあります。なぜなら、売掛先が上場企業や大手企業の場合は、業者としても貸し倒れのリスクが軽減できるからです。また、何度か同じ業者を利用して実績を作ることでも、費用を抑えることができるでしょう。いずれにしても、申し込みを行う際には調達できる金額だけでなく、合計でどれくらいの費用を支払うことになるのかを試算しておくことが大切です。

 

ファクタリングと譲渡担保の違い4:国の助成

ファクタリングについては、国からの助成は特に行われていません。複数の会社がそれぞれのサービスを展開している状態にあるといえるでしょう。その一方で、売掛債権譲渡担保の場合では、「下請債権保全支援事業」というものが実施されています。この事業は、建設業者が売掛債権担保融資を利用しやすいように、保証料の一部を助成してくれる制度なのです。建設業はほかの業種と違い、受注を受けてから報酬の支払いまでの期間が数カ月以上に及ぶといった点があります。その間の経営や雇用の安定、連鎖倒産の防止などの目的で設けられた制度です。
下請債権保全事業の特徴としては、元請業者に制度を利用している事実を知らされない点です。売掛先との関係を維持しつつ、売掛債権が回収できなくなったときのリスクに備える目的があります。また、公共工事だけでなく民間工事も対象です。そして、1次下請・2次下請・3次下請など、直接的に請負関係にある会社であれば、保証を申し込むことができます。保証契約の窓口はファクタリング会社となっており、元請業者が倒産して売掛債権が未回収となった場合には、あらかじめ決められた範囲で保証を受けられるのです。

 

ファクタリングと譲渡担保の共通点1:売掛債権の活用

ファクタリングと売掛債権譲渡担保の共通点としては、売掛債権を活用する部分があげられます。どちらも、会社が保有している売掛債権を活用して資金調達を行うという点では共通しているのです。売掛債権を「売却するか」「担保とするか」によって資金調達を行い、経営の安定化につなげていけます。売掛債権を活用した資金調達は、経済産業省も推奨しており、さまざまな情報発信を行っています。特に、中小企業が不動産担保に過度に依存せずに資金調達が行えることを目的としているのです。
また、売掛債権を用いた資金調達が広がっていくように、2017年5月には民法改正によって譲渡禁止特約の付いた売掛債権を譲渡しても有効な取り扱いとなりました。従来は、譲渡禁止の特約が付いていた売掛債権は、それを担保として融資を受けることができませんでした。民法の改正によって、従来よりも売掛債権を活用した資金調達が行いやすくなってきているのです。売掛債権は会社の資産でもあるため、有効活用する方法を検討してみましょう。

 

ファクタリングと譲渡担保の共通点2:風評被害

日本では売掛債権を活用した資金調達は、なかなか浸透していない状態にあるでしょう。売掛先などから、「売掛債権に手を出してまで資金繰りをしないと苦しい会社」と思われやすい面があります。そのため、資金繰りの改善が必要な会社であっても、風評被害を気にしてしまうところがあるのです。ファクタリングや売掛債権譲渡担保は、適切なタイミングで行えば、経営を手助けする大きな役割を果たします。経済産業省では、売掛債権の利用を促進するために、風評被害の防止に努めているのです。
資金繰りの改善が必要なときには、早急に対策を取る必要があります。なぜなら、対応が後回しになってしまうと、連鎖倒産などの経営リスクが高まってしまうからです。売掛先に売掛債権を活用している事実を知られずに資金調達をすることもできるので、まずは気軽に相談をしてみることが大切といえるでしょう。

 

ファクタリングのメリット1:返済する必要がない

ファクタリングのメリットしてあげられるのは、将来的に返済を行う必要がない点です。売掛債権譲渡担保とは異なり、ファクタリングでは売掛債権そのものを買い取ってもらう仕組みとなっています。会社が保有する資産を売却するだけであるため、財務面でも影響を与えることがありません。ファクタリング会社が査定した金額を支払ってもらった後に、返済する必要がないのです。登記費用や印紙代、手数料なども買取額から差し引かれるため、あらかじめ資金を用意しておくこともありません。
償還請求権のないファクタリング契約であれば、利用者側は未回収のリスクも負うことはないのです。万が一、売掛先が倒産して売掛債権が未回収となったとしても、弁済する義務はありません。将来的な負担がないばかりでなく、資産をスリム化することによって、財務内容に対する評価も高まります。
ほかの金融機関から融資を受けやすい環境も整えられるため、ファクタリングを利用することはメリットが大きいのです。資金繰りの改善だけでなく、ビジネスチャンスを積極的につかんでいくときにも活用できます。手元の資金を増やせる手段を確保しておけば、うまく事業を成長させていくきっかけにもなるでしょう。

 

ファクタリングのメリット2:早期に資金調達できる

ほかの資金調達方法と違い、ファクタリングは早期に資金調達ができる点で優れています。申し込みから入金まで早ければ即日ですし、遅くても数日中には売掛債権を現金化できるでしょう。たとえば、銀行融資の場合は融資が実行されるまでに、2週間から1カ月程度の時間を必要とするのが一般的です。しかも、申し込みをしたからといって必ずしも融資が受けられるわけではありません。早急に資金が必要なときには、時間のかかる資金調達方法は向いていないのです。
ファクタリングは、「ビジネスチャンスを逃したくない」「現金が手に入るまでのつなぎ資金が必要」などといった場合に役立ちます。赤字決算や債務超過に陥ってしまっているときでも、ファクタリングなら対応してくれる可能性も高いのです。銀行融資は利用会社の信用力も審査の対象となるため、赤字決算や債務超過の場合には融資のハードルが高いでしょう。その一方で、ファクタリングの場合は売掛債権の信用度が重視されるため、会社の財務状況はあまり問題となりません。したがって、銀行融資を断られてしまったときでもあきらめずに、ファクタリングを活用してみましょう。
中長期的な視点で事業を成長させていくなら、設備投資などのまとまった資金が必要になります。経理上も毎年決められた金額を減価償却していくので、この場合は銀行融資などが良いでしょう。しかし、短期的な資金調達であれば、ファクタリングのほうが向いています。直近3カ月程度の事業の見通しをチェックしたうえで、経営的に問題がなければファクタリングを積極的に活用してみましょう。特に、売掛債権が常に発生するような業種であれば、有効な資金調達手段となるはずです。
事業活動を続けていけば、一時的な要因で手元の資金が足りなくなってしまうこともあります。「経費節減や入出金のサイクルの見直し」といった部分は、経営を安定化させるためには大切でしょう。しかし、売掛先の倒産による未回収リスクは、早急に対応する必要があります。資金調達は、短期と長期の両方で考えておくことが重要です。会社の業績が悪化しているときには、新たな資金調達先を見つけるのも困難なときもあります。時間的な余裕がある時期に、ファクタリング会社に相談をしたり、見積書を依頼したりする方法も意識して行ってみると良いでしょう。

 

ファクタリングのメリット3:売掛先に知られない

ファクタリングは売掛債権を譲渡する契約であるものの、売掛先に知られることなく資金調達を行えます。売掛先や金融機関との関係を重視する場合は、風評被害によって会社の信用力が落ちるのを避けたいものです。2社間ファクタリングでは、利用者とファクタリング会社の間で契約が交わされるため、売掛先などに事実が知られてしまうことがありません。ただ、2社間ファクタリングではファクタリング会社が売掛債権の未回収リスクをすべて負うことになります。そのため、手数料が割高となってしまう点は念頭に置いておきましょう。
正しく営業を行っているファクタリング会社であれば、不要な費用を請求してくることはありません。「売掛債権の未回収リスクの軽減」「売掛先にファクタリングの事実を知られずに資金調達ができる」といったメリットを考えれば、必要なコストであるともいえます。また、ファクタリングは債権の譲渡契約であるため、消費税も発生しないのです。会社の経営状況や資金繰りを考慮したうえで、どのような対応が最適かを検討してみましょう。いざというときの備えとして、ファクタリングのメリットを押さえておくことが大切です。

 

ファクタリングとの違いは売買契約か融資契約か

ファクタリングと売掛債権譲渡担保は、売掛債権を活用した資金調達という意味では同じです。しかし、ファクタリングが売掛債権の売買契約であるのに対して、売掛債権譲渡担保は融資契約といった違いがあります。早期に資金を調達した場合には、ファクタリングがおすすめです。申し込みから入金までがスピーディーであり、急な資金繰りの悪化にも対応してくれます。会社で保有している売掛債権が多く、手元の資金が少ないというときにはぜひ、エースプロジェクトに相談をしてみましょう。初めての利用であっても丁寧に対応してもらえるので、安心できるファクタリング会社です。
売掛債権の活用は、経済産業省も推奨しているものなので、資金調達の有効な手段として活用していくと良いでしょう。すぐには資金が必要でないときでも、売掛先からの未回収リスクなどは常に存在しているものです。あらかじめ、どのような会社があるのかを知っておくだけでも、いざというときの備えになるでしょう。