判例から違法ファクタリング業者を見抜くポイント

初めてファクタリングを利用する場合には、「違法なものではないのか?」といった意識も湧いてくるかもしれません。しかし、ファクタリングそのものは合法的なものあり、早期に資金調達を行う手段として役立つものです。マイナスのイメージを持ってしまうのは、悪徳業者の存在があります。ファクタリングにまつわる正しい理解を得るためには、過去の判例を読み解いていく必要があるでしょう。ここでは、違法なファクタリング業者を見抜くポイントについて紹介していきます。

ファクタリングは違法?実は歴史の古い資金調達方法

ファクタリングは保有する売掛金などの売掛債権をファクタリング会社に譲渡することによって、早期に現金化する資金調達方法のことを指します。資金繰りを改善しようとしても、銀行融資などは資金の調達までに時間がかかってしまう点がデメリットです。しかし、ファクタリングであれば、最短で即日資金調達が行われるため、ビジネスを展開している人にとっては非常に役立つものといえるでしょう。ファクタリングそのものの歴史は古く、1900年代初頭にアメリカで発展してきました。日本においては1970年代にファクタリングが登場し、まだ歴史は浅いところがあります。そのため、資金調達方法としては馴染みが薄いものの、違法なものではありません。
従来は手形取引が盛んに行われていたため、ファクタリングの存在があまり知られていませんでした。しかし、経済情勢の変化から徐々に手形取引が少なくなっていくと、ファクタリングが注目されるようになってきたのです。特に、インターネットや電子決済が普及してきてからは、数多くのファクタリング会社が設立されています。
違法な貸金業者が社会的な問題となるなかで、貸金業法の縛りを受けないファクタリングは新たな手法として活用されているのです。個人事業主や経営者にとって、資金繰りをどのようにしていくかはとても大きな課題でもあります。保有する売掛債権を現金化できるファクタリングは、ビジネスを良い方向に導いていく資金調達方法です。
ファクタリングは経済産業省なども推奨しているものであり、中小企業経営者にとっては経営を支援してくれるサービスでもあります。ただ、ファクタリングの基本的な仕組みを理解しておかなければ、悪徳業者にだまされてしまう可能性もあるでしょう。ファクタリングを利用するにあたっては、信頼と実績のある業者を見極めていくことがポイントとなります。

 

ファクタリングが裁判に?平成29年3月の判例

ファクタリングの実態を紐解くうえでは、平成29年3月に大阪地裁によって下された判例がポイントになります。この判例では、債権譲渡だと思っていた契約が債権譲渡担保の契約であったという判決が出ました。債権譲渡とは、ファクタリングの仕組みのことを指します。また、債権譲渡担保とは債権譲渡を担保とした金銭貸借のことです。債権譲渡担保の場合は、金銭の貸借にあたるため利息制限法が適用されます。そのため、平成29年3月の判例では利息制限法を適用した場合に過払い金が生じることが、判決として出されているのです。

 

平成29年の判例は償還請求権の有無がポイント

平成29年3月の判例では、「償還請求権の有無」がポイントとなっています。償還請求権とは、ファクタリング会社が回収不能となった売掛債権を利用者が買い戻せる権利のことです。この判例では、償還請求権をつけることによって、ファクタリング会社がほとんど債権回収のリスクを負っていない点が指摘されました。そのため、裁判所は債権譲渡ではなく、実態は債権譲渡担保付きの貸金であると判断したのです。

 

ファクタリングと債権担保融資の違いとは?

債権担保融資は、売掛債権を担保として融資を行う仕組みのことを指します。その一方で、ファクタリングは売掛債権を専門業者に買い取ってもらうため、融資ではありません。融資ではないファクタリングには利息制限法は適用されず、単に売掛債権という資産の譲渡とみなされるのです。その一方で、融資制度である債権担保融資は貸金業にあたるため、利息制限法が適用されます。両者の違いをよく踏まえたうえで、利用していくことが大切なのです。
ファクタリングは売掛債権という資産を売却するだけであるため、融資とは関係がありません。したがって、利息の支払いを求めてくるような業者とはかかわらないようにしましょう。

 

ファクタリング業者を装った悪徳業者の手口とは?

ファクタリングは正しく行われている限り、違法なものではありません。ただ、ファクタリング業者を装った悪徳業者もいるため注意が必要です。平成29年2月14日の産経WESTの記事では、貸金業者ではない「ファクタリング業者を装ったヤミ金業者」が、売掛債権を担保として高金利で金銭を貸し付けたという報道があります。ファクタリングは融資ではなく、手数料にも明確な規制がないため、このような事例が発生したといえるでしょう。貸金業法の規制が厳しくなった流れで、ヤミ金業者がファクタリング業者を装うことで高金利貸付という違法行為を行っているのです。
ファクタリングを利用するときは、資金繰りに困っているケースも多いため、業者の実態をよく把握していない場合もあります。後から悪徳業者だと気がついても、目先の資金繰りのために契約を結んでしまうケースもあるようです。やりとりを行っている途中でヤミ金業者と気付いたときには、1人で悩まずに弁護士などの専門家に相談してみましょう。

 

ファクタリング業者を選ぶポイント1:償還請求権

正しく営業を行っているファクタリング業者を選ぶ際のポイントとしては、「償還請求権の有無」があげられます。償還請求権を設定しない場合、ファクタリング会社の債権回収リスクが高くなるのです。そのため、一般的にはリスクを軽減させるために、手数料は割高になってしまいます。その一方で、償還請求権を設定すると今度はファクタリングを利用する側のリスクが高くなるのです。
万が一、売掛先が倒産してしまったときには債務を弁済する必要性に迫られてしまいます。ファクタリング契約を結ぶときには、今後の経営リスクをよく考えておきましょう。手数料が高くなったとしても債権回収リスクを負いたくないときには、償還請求権を設定しないほうが無難です。売掛先が上場企業や大手企業であれば、倒産の可能性が低いため償還請求権を設定してもいいでしょう。
資本力の弱い中小企業にとっては、償還請求権を設定しないほうが経営リスクを軽減できます。なぜなら、仮に償還請求権を設定してしまうと、売掛先の倒産によって連鎖倒産をしてしまう可能性もあるからです。事業の今後の見通しや財務状況を把握したうえで、慎重に決めるようにしましょう。また、償還請求権に関する記載が契約書にしっかり盛り込まれているのかも確認しておくことが重要です。

 

ファクタリング業者を選ぶポイント2:手数料の高さ

ファクタリング会社を選ぶときには、「手数料の高さ」に注目してみることも必要です。ファクタリング会社に支払う手数料は業者によって異なります。一般的には、売掛債権の買取価格の15~25%です。譲渡しようとする売掛債権の信用力や取引実績によっても、手数料の割合は違ってきます。何度も取引を行っているファクタリング会社であれば、取引実績が考慮されて手数料を割り引いてもらえることもあるでしょう。いずれにしても、複数の会社から見積書をもらうなどして、手数料を比較してから契約先を決めることが肝心です。
償還請求権を設定することで手数料が30%を超えてしまう場合は、注意が必要でもあります。あまりに高い手数料となってしまうときは、ファクタリングを利用する会社のリスクが高すぎてしまうため、避けたほうが良いでしょう。また、譲渡登記の費用や印紙代、司法書士への報酬などの費用も念頭に置いておく必要があります。ファクタリング契約では、消費税は不要となっているので、消費税を請求してくる業者の利用も避けましょう。ファクタリングを利用するときには、どれくらい手数料がかかるのかを把握したうえで検討することが重要なのです。
また、費用の請求について口約束だけで済ませてしまうことも避けましょう。費用に関する部分が書面で残っていない場合は、後から多額の費用を請求してくる業者もいます。通常では契約書を作成するため、その内容に含まれていない費用を業者は請求することができません。仮に、契約書の控えを受け取っていないときは、その時点で悪徳業者である可能性が高いので注意しておきましょう。契約書を受け取っていなければ、業者の都合で何とでも書き換えられてしまうものです。トラブルを回避するためにも、契約書の控えを必ず受け取っておくようにしましょう。

 

ファクタリング業者を選ぶポイント3:担保の有無

ファクタリング会社を選ぶポイントとしては、「担保や保証人の有無」もあげられます。一般的には、ファクタリング契約において担保や保証人は必要ではありません。仮に、担保や保証人が必要だと言われたときには違法な業者である可能性が高いので、利用しないように心がけましょう。特に、初めてファクタリングを利用する場合は、業者に言われるがまま契約してしまう恐れもあるので注意が必要です。何かおかしいと感じたときには業者に説明を求めて、納得がいかない場合は契約をしないほうが良いでしょう。ほかのファクタリング会社を探すなどして、冷静に対応していくことが大切です。
担保や保証人に関する事項は契約においてとても重要であるため、契約書の内容をよくチェックしておく必要があります。また、白紙の用紙に押印を求めてくる業者にも警戒しておきましょう。内容が明記されていない用紙に押印してしまえば、白紙委任状として悪用されてしまう可能性もあります。説明のない書類には、安易に署名や押印をすることがないようにしましょう。

 

ファクタリング業者を選ぶポイント4:支払い方法

ファクタリング会社を選ぶときには、「手数料の支払い方法」についても押さえておく必要があります。基本的に、ファクタリング契約で発生する手数料は売掛債権の買取額から差し引かれる形なので、事前にお金を請求されることはありません。もし、手数料の支払いを現金で要求されたときには、資金源が暴力団による組織で高い可能性があります。なぜなら、暴力団に関連する組織は法人口座を持てない仕組みになっているからです。現金での支払いのほかに、振込口座が法人名義でない場合にも警戒が必要でしょう。少しでも違和感を抱いたときは契約をそのまま進めずに、司法書士や弁護士などの専門家に相談をしてみることが大切です。
知らず知らずのうちに暴力団とかかわってしまうと、利用者側に非がなかったとしても大きな影響が出てしまう恐れもあります。会社の信用が低下してしまえば、取引先や金融機関との付き合いも難しくなってしまうでしょう。資金繰りを改善したいと焦ってしまうと、業者のことをよく確かめないまま契約してしまう可能性もあるので注意が必要です。悪徳業者のなかには、売掛債権の買取代金を何かと理由をつけて契約日通りに振り込まないところもあります。後からトラブルに巻き込まれてしまわないためにも、実績や信頼のあるファクタリング会社を選ぶことが重要です。

 

ファクタリングの判例から違法性を見抜く!

ファクタリングは国も推奨している制度であり、正しく営業を行っている業者を選べば、ビジネスを活性化させる力となるでしょう。ただ、過去にどのような事例があったのかを判例などでチェックして、悪徳業者を見分けることが肝心です。ファクタリングの基本的な仕組みを知らなければ、悪徳業者にだまされてしまう可能性もあります。資金が調達できないだけでなく、暴力団と関係のある業者とかかわってしまえば会社の信用を落としてしまうことにもなるでしょう。
事務所の所在や担当者の対応、契約書の有無などもよく確認しておく必要があります。相場よりも異様に手数料が安かったり、審査が甘かったりする業者にも気をつけておきましょう。契約書や見積書で不明な部分があったときには、安易に署名や押印をしてしまうのではなく、納得ができるまで説明を求めることが大切です。
エースプロジェクトなら、対応も丁寧であるため、初めての利用でも安心できるでしょう。ビジネスを行ううえでは、資金繰りの改善は何よりも重要です。売掛債権を多く保有しているにもかかわらず、資金繰りが悪化してしまっているときには、信頼のおけるファクタリング会社を利用してみましょう。
ファクタリングを利用する側も、書類をきちんと提出したり、契約に書かれている内容を誠実に履行したりすることも大切です。銀行などからの借入が難しい場合でも、ファクタリング会社は相談に応じてくれるので、経営の心強い味方となってくれるでしょう。